入野ジム 長谷部です。
普段、存在感などなくていい目立たず騒がず生きていたいと思っているが
時には例外もある。
いつもの様に走った後、着替えようと車の中へ
目の前にはヨチヨチ歩きの子供が一人
その後ろで笑みを浮かべる若い夫婦
我が子の成長を記録しようと芝生の上で戯れる姿をビデオで撮影していた
ほのぼのとした風景・・・
「さあ着替えて帰ろう」
そう思い上着を脱ごうとした瞬間、手が止まった
車の正面に子供、その先にローアングルでカメラを構えたお母さん
どう見ても自分が映り込んでしまっている
このまま着替え始めると可愛い我が子の後ろに裸のオッサンが写っているという
恐怖映像になってしまう・・・これはいけない!
他の駐車スペースが埋まっているため移動することも出来ず、しばし待つことに・・・
元気よく走り回ってくれればいいのだが、この子にそんな機動力はなく
足元の落ち葉をじっと見つめる・・・微笑むお父さん
それを微動だにせず撮影し続けるお母さん
二人共、車の中にいる汗だくのオッサンに気づく様子はない。
「もっとカット割りした方がいいよ・・・ほら子供のアップやお父さんの姿
綺麗な風景・・・その方が見る人も飽きないのに・・・」
そんな思いは伝わらずアンカーでも打ち込んでるかのごとく動かないお母さん・・・
そして微笑むお父さん・・・
着替えは諦めそのまま帰る事に・・・
でも気がついて良かった、危うく親子の大切な思い出を台無しにしてしまう所だった。
家でも当然、存在感はないが困った事に娘から異性として認識されていない
目の前で平気で着替え始めたりする
「おい!おい!おい!」
慌ててその場からはなれる
それを気にする様子もなくパンツ姿でウロウロ歩きまわる
「お前 ズボンくらい履け!だらしない」
と、自分がパンツ姿なのを忘れ言ってしまう
「お父さんには絶対に言われたくない!」
当然の反応がかえってくる・・・さらにたたみかける様に
「私、今日髪型変えたのに何で気がつかないの!」
「そんな格好でいたら髪の毛になんて目がいくか!」
・・・不毛の争い・・・
「まず、あんたがちゃんとしなさいよ!」
嫁さんの一言でお父さん敗北・・・ならばそうしよう!
いつものヨレヨレシャツを脱ぎ捨て
ちゃんとした服(自分ではそう思っている)に着替える
「う~ん」 微妙な表情の娘と嫁さん
「似合わね~な~やっぱりいつものだらしないのがいいよ」
「そうね」
「・・・きさまら~」
しばらく全裸で過ごしてやろうか・・・