キックボクシングジム『テンクローバージム』は浜松市を中心に静岡県内4店舗と東京都世田谷区に1店舗を構えております。

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黄昏

2015.11.07

入野ジム 長谷部です。
ある日、妙な柄のネコが目にとまった
そのあまりにも不自然な模様が気になり
そっと近づき よく見ると毛糸生地の妙な柄の服を着ていたのだ
私に気がついたネコはキッとこちらを睨みつける・・・その目は
「オレだって好きで着てるわけじゃない」・・・そう言っていた。
そのままお互い目をそらさない・・・まるで時間が止まった様に・・・

そういえば散歩をしている犬が服を着ている姿はよく目にする、服だけではない
後ろでパフパフと乾いた足音が聞こえ振り返ると
ビニールで出来た様な靴を履かされた(・・・いや失礼履かせてもらっている)
犬がゴージャスな服を着たご婦人と共に歩いている(勿論犬の服もゴージャス)
彼はすこし寂しげな眼差しで私に語りかける
「お前の言いたいことはよく分かる・・・ただ・・・まああれだ・・・分かるだろ・・・」

「分かる・・・分かるよ・・・」

ベビーカートに犬を乗せて歩くお婆ちゃん
数匹の犬を抱っこしながら歩く近所のお爺ちゃん
「いや・・・本当は歩きたいんだよ・・・でも・・・ほら・・・」

「大丈夫・・・分かってるから・・・」

彼らはペットではなく家族なのだろう愛情一杯に育てられている
自分の手にあまると平気で捨ててしまう人間もいる中でなんと幸せなことだろう
その生活が好むと好まざるとにかかわらず感謝しているはずである・・・。

そんな事を思いながらネコと対峙してどれくらいたっただろうか
「それじゃあな」 そんな雰囲気でゆっくりその場から去っていった
夕日に照らされた後ろ姿には哀愁すら感じさせる

皆それが望む生活ではないのかもしれない しかし、素直にそれを受け入れ
その中でささやかな幸せをみつけていく・・・人間も同じなのだ・・・

わずかな時間だったが、とても大切なことを気づかせてもらった

また、ここで会う機会があるだろうか その時には違う柄の服を着ていてほしい

姿が見えなくなるまで見送った・・・。
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